落書き問題に関するメディアへの出演
落書き問題の研究者として、下記のテレビ番組などに出演しました。
いずれも、1990年代から急速に増加した都市の落書き問題を取り上げています。小林は都市に描かれる落書きについて環境心理学的に研究する立場から、落書き行為者の意図について解説したり、対策などについて意見を述べました。
落書きは、そのほとんどが粗悪で低俗なものですが、一部には質の高いものがあり、まれに芸術的な価値が見出されることもあります。落書き問題を考える際、違法性とその問題の大きさ、周辺環境や子どもたちに与える影響について認識しなければなりません。しかし、否定的な面だけに着目するのではなく、肯定的な面をいかに取り込むようにするかについて考えることも重要だと思われます。
こうしたテレビ出演をきっかけに、落書き被害やその対策に関する問い合わせを数多く受けるようになりました。
ただし新聞やテレビでは、私が本当に主張したいこと(落書きする若者を取り込んだ前向きな活動にしていくべき)をなかなか扱ってもらえないため、もどかしさも感じます。
- NHK総合テレビ 「難問解決!ご近所の底力」 2003年5月1日(木) 21:15〜22:00
- 大迷惑!落書きはなくせるか
- 二度と書かれない究極の消し方・効果てきめん!一斉消去▽落書き犯も脱帽 犯人の心理大研究・子どもの絵で落書き防止
- 落書きに苦しむ下北沢商店街の悩みに、各地の落書きを防止する施策を紹介しました。
- テレビ朝日 「スーパーモーニング」 2003年5月23日(金) 8:00〜10:00
- 下北沢とその周辺の落書き被害について、現場で各々の特徴やパターンについて説明しました。
- 毎日新聞 2003年6月24日 「落書きにNO!」
- 落書きする者の意図や行動パターンに注目し、特徴を分析して対策を立てることの重要性をコメントしました。
- TBSラジオ 森本毅郎スタンバイ! 2003年6月27日 6:30-8:30
- 落書きの種類による対策の立て方や、落書きが引き起こす社会的な問題点について解説しました。
- TBSテレビ 「ニュースの森」 2003年8月21日 17:50-18:55
- 落書きによって波及する問題と、落書きの消し方について、被害の現場でコメントしました。
- 日本経済新聞 2003年11月26日 「落書き消すぞ 住民ボランティア各地で組織」
- 全国的に被害が広がる落書きに対して下記のコメントをしました。
- 落書き問題を研究する武蔵工業大の小林茂雄助教授(環境心理学)は「以前は渋谷など繁華街中心だったが、ここ数年で全国に浸透してしまった」と指摘。「塗り直しなど住民の手が加わっていることを示す痕跡には、再度汚すことをためらわせる効果がある。ただ塗料などは高価なので行政による支援が必要」と話している。
- 日本経済新聞・近畿版 2003年11月28日夕刊 「落書き追放へ住民結束 繁華街・駅前で被害続出」
- 近年の落書きの全国的な浸透と、落書き除去への取り組み方についてコメントしました。
- 名古屋テレビ スーパーJチャンネル 「名古屋は落書き無法地帯?」 2003年12月12日 18:15-
- 近年、被害が急速に増加している名古屋市街の落書きについて、落書きのタイプや対応策についてコメントしました。
- 日本テレビ 「ザ・ワイド」 2003年12月16日 15:20-
- 落書き防止対策として壁画を作成するという下北沢商店街の試みを紹介し、その防止策がどの程度効果的なのかや、その問題点についてコメントしました。
- TBSテレビ 「噂の東京マガジン」 2004年1月25日 13:00-
- 「だれが?なんのために?街に溢れる!謎の落書き!」
- 落書きが引き起こす様々な問題についてコメントしました。
- フジテレビ 「スーパーニュース」 2004年4月1日 18:18-
- 「住民仰天…衝撃の正体女落書き魔犯行の瞬間塀も電柱もお構いなしスプレーで31カ所次々”人を困らせたくて”あぁ古都が汚される…鎌倉マダムの怒り爆発死闘密着」
- 落書き対策としての欧米での取り組み、ルールを紹介しました。
- 日本経済新聞 2004年7月28日 「悪質落書き消えるか 多い文化財」
- 奈良県の定めた落書きを防ぐための罰金付条例についてコメントしました。
- 「(罰金による)抑止効果はあるとしても、落書きが完全になくなるとは思えない」「落書きは今、首都圏から地方に広がっている。少しの汚れでもすぐに消すなどして、描きづらい環境をつくることが大切だ」と指摘した。
- 毎日新聞 2004年12月10日 「街を守る[落書き編] :取り組む人々に聞く 住民、行政の連携を」
- 街から落書きをなくすにはどうしたらよいのかについて、下記のようにコメントしました。
- 「建物に落書きされることは所有者に損害を与えるが、同時に地域の景観や治安を乱すことになる。落書きは地域の問題であり、所有者が我慢すればよいというものではない。落書きを放置しておくと、治安が悪化する。住民が率先して活動するのは大切だが、行政が早い段階で支援する必要がある。落書きは地域で一斉に消すのが効果的。消した後に描く壁画は、住民の合意を得た図案であること、落書きされにくいよう大きな空白を作らないこと、被害に遭っても修復しやすい絵や色を使うことなどが大事だ。」
- フジテレビ 「スーパーニュース」 2005年5月23日
- 電車の窓ガラスなどに鋭利な金属で傷をつける落書きについて、問題点や行為者の意図についてコメントしました。
- 中日新聞 2006年2月26日「栄で落書き多発 薄い若者の犯罪意識」
- 名古屋の繁華街で近年増殖している落書きに対してコメントしました。
- 「落書きは、できるだけ早く対応し、消すことが肝心だ。48時間以内に消すと次第に落書きは収まっていく。少しでも落書きがある場所は、再び落書きがしやすい環境となってしまう。住民が対策に懸命に取り組んでいる姿勢をみせることが効果的だ。」
- 毎日放送テレビ「ちちんぷいぷい」 2006年4月20日 14:00−
- 奈良県法隆寺の国宝東大門の柱への落書きに関連して、近年の落書きの動向や落書きする意識についてコメントしました。
- NHK総合テレビ 「難問解決!ご近所の底力」 2006年7月31日(月) 22:00〜23:30
- 「新型落書きを一掃せよ」というテーマで、大阪アメリカ村の「タグ」による被害を取り上げたものです。小林は番組のアドバイザーとして、タグを書くことの意識や、対策などについて解説しました。
- テレビ朝日 「スーパーモーニング」 2006年9月4日(月) 7:30〜9:55
- 近年の落書き問題について、行為者の心理や背景、落書きが引き起こす問題、落書き対策についての欧米の事例などについてコメントしました。
- 関西テレビ 「FNNスーパーニュースアンカー」 2006年9月5日(火)18:25〜18:35
- 大阪アメリカ村の建物壁面やシャッターへの落書きに対して、落書きの背景や引き起こす問題などについてコメントしました。
- 夕刊フジ 2007年1月22日
- 「アートか犯罪か…謎のステッカー「BNE参上」増殖中 新宿、渋谷…海外都市でも」という記事の中で、下記のようにコメントしています。
- 一方で、「フリーウォール(リーガルウォール)の活用は一定の規制を設けるべき」と語るのは、「落書き問題」を日本で唯一研究する武蔵工業大工学部・小林茂雄助教授。小林助教授は「アメリカではライターに自由に描かせた結果、都市の荒廃を招いて失敗した。大事なのは環境との調和」と話す。『BNE参上』などのタギングについては、「自分の名前を落書きしているだけでは自己満足の域を出ない」(小林助教授)と否定的だ。東京都も駒沢公園や六本木トンネルの歩道などにリーガルウォール施設を設置した結果、グラフィティアートが描かれた場所とその周辺は、なぜか落書きがなくなる意外な“アート効果”があったという。
- 名古屋テレビ「UP!」「許せない!落書き」 2007年3月13日(火) 18:17〜19:00
- 東京や大阪、名古屋など都市部で頻繁にみられる落書きのタイプと、その背景についてコメントしました。
- 読売テレビ ニュース番組 2007年5月15日(火)
- タグなどの落書きの増加によって、窃盗犯や訪問販売者が住宅や店舗の情報を記す暗号が紛れ込みやすくなる、という問題について説明しました。
- SBS静岡放送(TBS系列) 「テレビ夕刊イブニングニュース」 2007年09月10日(月) 17:45〜18:55
- 落書きに潜む危険とは・・・」という特集の中で、静岡県内の橋や堤防などにかかれた落書きの特徴を分析し、対処法などについてアドバイスしました。
- 読売テレビ ニュース番組 2008年06月25日(水) 16:00頃
- フィレンツェのサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂への日本人による落書きに関連して、落書きの動機について説明しました。自分の居た証を記念に残す記念型と、他者に対して表現する表現型に分類しました。今回の落書きは前者。電話での出演です。
- フジテレビ 「スーパーニュース」 2008年07月1日(火) 16:50頃
- 上越新幹線の車両へ描かれた「HACK」という落書きに関して、落書きのスタイルや動機を説明し、背景になっているグラフィティに関して解説しました。
- 日本テレビ 「NNN News リアルタイム 」 2008年07月1日(火) 17:10頃
- 上越新幹線の車両への落書きについて、動機や落書きに要する時間などを説明しました。
- NHK総合テレビ 「ニュースウオッチ9 」 2008年07月1日(火) 21:00〜
- 新幹線への落書きに関連して、ニューヨークで発生したグラフィティの起源や、列車に何故描かれるのかということなどを説明しました。
- 日本テレビ 「スッキリ!! 」 2008年07月2日(水) 8:09〜8:19
- 上越新幹線の車両への落書きについて、動機や落書きに要する時間などを説明しました。
- 日本経済新聞 朝刊 「文化財 落書きに泣く 」2008年7月2日(水)
- フィレンツェの落書きをはじめとして名所旧跡での落書きに関連してコメントしました。
- 「記念」の心理か 小林茂雄・武蔵工業大准教授(環境心理学)の話 名所に到達した達成感や文化財に触れた感動から「記念に証を残したい」という心理が働くのだろう。「書かれては消す」の繰り返しでは落書きはなくならない。落書きを消す活動に参加させるなど、行政や学校を通じた子どものころからの啓発が重要だ。
- テレビ朝日 「やじうまプラス」 2008年07月3日(木) 7:29〜7:39
- 名所や旧跡に書かれる落書きの背景と日本人の落書きの特徴についてコメントしました。また日本とイタリアでの落書きの処罰や報道に対する温度差についてコメントしました。
- 西日本新聞 朝刊 「景観台無し、罪悪感薄く 目立つ落書き あっちこっち 福岡市でも各所に」 2008年7月4日(金)
- 福岡市内の落書きに関して、下記のようにコメントしました。
- 都市の落書きについて詳しい武蔵工業大学の小林茂雄准教授は「人が書かない場所に書くことで目立ちたい、自慢したいという気持ちになるようだ。アメリカのストリートアートをまねているようだが芸術の域に達していないものが多い」と指摘している。
- TOKYO-FM 「ワンダフルワールド」 2008年7月9日(水) 17:10〜25、19:30〜45
- 落書きする動機について、落書きされる場所や種類別に説明しました。またノートなどに何気なく書いてしまう落書きについて、ストレスやメンタル面からコメントしました。
- NHK総合テレビ 「クローズアップ現代」 落書きが街を埋め尽くす 2008年9月17日(水) 19:30〜19:56
- NHK衛星第二 9月17日(水) 20:34〜21:00
- 建物や列車などに描かれる落書きとグラフィティについてスタジオで解説しました。発祥と普及の経緯、最近の落書きの特徴や意図、アメリカなど海外での落書き対策に関する取り組み、犯罪としての落書きの問題点、落書き対策の取り組み方などについてお話しました。
- この夏、総武線や新幹線の車体にスプレーによる落書きが相次ぎ、運行休止などの被害が続いた。今、落書きは急速に増殖、繁華街ばかりか住宅地へと拡大している。文字とも絵ともつかない落書きには、どんな意味があり、誰が何の目的で書いているのか?追跡取材の結果、書かれているのは「クルー名」で、サラリーマンや学生など普通の若者数人からなる「クルー」が全国に100以上あり、いかに誰も書いたことのない場所に書くかをネット上で競っていた。さらに「日本は書きやすい」と海外からクルーが次々と上陸、写真集やDVDとして売るビジネスになっている。かつて大量の落書きに悩まされてたアメリカでは、放置すると深刻な犯罪につながるとし、行政が「書かれたら48時間以内に消す」体制を作り上げ、減少に成功している。落書きの正体と、その対策を考える。
出演者 小林 茂雄さん (武蔵工業大学工学部准教授)
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- 産経新聞 「街の嫌われもの「ウォールアート」 新しい芸術の姿に」 2008年10月4日(土)
- 街に描かれるグラフィティや壁画に関して、下記のようにコメントしました。
- グラフィティアートを研究する武蔵工業大学工学部の小林茂雄教授は「街を美術館とするなら、観客はその土地に住むすべての人。どんなに作品がうまくても、それぞれの街の雰囲気に合った作品でなければ一般の人に受け入れられない」と街との調和を挙げる。
- 朝日新聞 夕刊 「国際電車落書き団、列島縦断13件 「有名になりたい」」 2008年11月14日(金)
- 大阪府内で9月以降、電車への落書きが相次いだ事件に関係してコメントしました。
- スピシアク被告らが描いたとされる落書きは、ニューヨークから80年代に世界に広がったストリートアートの一種「グラフィティ」と呼ばれ、「クルー」と言われる集団で描かれることが多い。武蔵工業大学の小林茂雄准教授(環境心理学)によると、ニューヨークやロンドンでは数百のクルーがあると言われる。クルーの一部は各国を渡り歩く「国際落書き団」になっているという。クルーは国内にも100組前後あると言われている。
- 朝日新聞 朝刊 「電車落書き国際集団とは、欧米に数百、各国転々」 2008年11月29日(土)37面
- 首都圏や大阪など全国6箇所での電車への落書きに関して、落書きする側の広がりなどをコメントしました。
- J-WAVE 「JAM THE WORLD 15 MINUTES」 2009年4月10日(金)20:55〜21:20
- 「人間は何故、落書きをしてしまうのか?」ということをテーマにしたインタビュー。落書き研究をはじめたきっかけについて、落書きの国柄や民族性について、落書きとアートの境界について、落書きの持つ魅力についてなどの話をしました。落書きが社会に与える問題の大きさだけでなく、その文化や可能性と社会に活かす方法についても話しました。
- 落書き研究の第一人者である東京都市大学 工学部建築学科 准教授の小林茂雄さんをお迎えして、「人間は何故、落書きをしてしまうのか?」 「落書き撲滅の方法」などについてお話をうかがいました。
- フジサンケイビジネスアイ 「街に描く 落書きを消して合法的なアートをつくろう」 2009年5月11日(月)読書面
- 読売新聞 朝刊 「落書き減らす芸術的作戦 東京都市大小林准教授ら 「街守る」対策本に」 2009年5月13日(水)26面
- 日本テレビ 「NNN News リアルタイム 」 2009年6月5日(金) 18:00頃
- 神奈川県逗子市にある国の指定史跡「名越切通」の岩などに、スプレーで4カ所にわたり落書きがされていたことについて、落書きの文字のタイプなどから推測できることをコメントしました。
- 日本テレビ 「NNN News リアルタイム 」 2009年6月29日(月) 17:40頃
- 銀座や渋谷、神楽坂といった東京で人気の繁華街に、奇妙な張り紙が2008年から増殖中。相撲取りのような顔が2つ重なって見えることから「力士シール」と呼ばれている。小林はこの現象の背景にあるもの、海外を含めたゲリラ的アートとの関係、従来型のシールやステッカーとのサイズやデザインについての違い、行為者の意図、ネットでの反響を狙った行為であることなどについて説明しました。
- 日本テレビ 「Oha!4 NEWS LIVE」 2009年6月30日(火) 04:00 〜 05:20
- 都内で急増している張り紙型の落書きについて、その背景や意図などについてコメントしました。
- 東京新聞 朝刊 「下北沢 落書き消し隊10年」 2009年7月9日(木)最終面
- 街の落書きと消去作業に関するコメントが掲載されました。
- 産経新聞 「【都市伝説を追う】謎の“力士シール”都内で相次ぎ発見 “犯人”は誰?」 2009年10月4日(日)
- 「意味も目的も分からないし気味が悪い」。力士のような顔を2つ並べたデザインのシールが都内の電柱や壁、ガードレールなどで続々と見つかっている。
- グラフィティ問題に詳しい東京都市大学の小林茂雄准教授は「図柄を見る限り、カルト教団などではなく、ドイツなどで3年ほど前から流行しているステッカーを使ったゲリラ・アートの流れを受けたものだろう。シールの場合、自転車やバイクに乗りながらはることもでき、単独で広範囲に複数はることが可能だ」と指摘。「ネットで作者と指摘されているライターも最初ははったかもしれないが、話題になった時点でやめているはず。図柄も多く、長期間にわたっていることから、いまは複数の模倣犯がはっている可能性も高い」とも。
- TBSテレビ 「ひるおび!」 2011年1月13日(木)
- 東京渋谷区を中心に、市川海老蔵に酷似した似顔絵の落書きが発見されている。手配所をイメージした落書き。20億円、税務署の文字が記載。東京渋谷区に4か所、東京世田谷区に2か所。【コメント】小林茂雄(東京都市大工学部建築学科・准教授)
- 北海道文化放送 「U型テレビ」 2011年10月20日(木)(15時30分〜17時54分)
- 2011年10月19日に札幌市営地下鉄南北線駒内駅で車両に描かれた「CUTE」などの落書きに関して、推測される動機などをコメントしました。
- TBSテレビ 「みのもんたの朝ズバッ!」 2011年10月26日(木)
- 市営地下鉄の車両にスプレーで落書きされた事件が2011年8月から10月にかけて、福岡、神戸、大阪、仙台、札幌の各政令市の地下鉄で相次いだ。このことについて、落書きのスタイルが古典的であることや、2008年の事件との類似性などについてコメントしました。
- 北海道新聞 2011年10月27日夕刊1面<今日の話題>
- 落書きの分類や、著書「街を描く」(2009出版)が取り上げられました。
- TOKYO-FM 「クロノス」 2011年11月28日(月) 「追跡」 7:20〜7:40
- 全国8都市にある市営地下鉄で車両に落書き。落書きとアートは何が違うのか?落書きをする心理とは?今朝はこの秋以降多発している、落書き事件からみえるものを追跡。東京都市大学の小林茂雄教授にお話を伺いました。
- テレビ朝日 「やじうまテレビ!〜マルごと生活情報局〜」 2012年5月24日(木) 04:55〜08:00
- 2011年年9月から10月にかけて、京都の地下鉄を皮切りに、大阪・福岡・神戸・仙台・札幌・横浜・名古屋と全国の市営地下鉄すべて落書きの被害に遭った問題で、犯行に関わった可能性が高い3人組が浮上した。この落書きの意図や描写の特徴、推測される人物像などを説明しました。
- 読売新聞 2012年9月30日 岡山版 「落書き防止条例施行10年」 ◇また増えてきた
- 県は行財政改革を理由に、2009年度末で落書き防止活動推進員を廃止。同時に、ピーク時にはどこかで週1回は行われていた消去活動が、年3、4回程度に減ってしまったという。また、岡山市内で4、5グループまで減っていた落書きグループは、新グループが加わるなどして10を超えるという。落書きの場所も見つかりやすい店舗のシャッターなどから、駐車場の側壁といった死角を選ぶようになってきたとしている。落書き問題に詳しい小林茂雄・東京都市大教授は「街の落書きを見た若者が『自分もやってみたい』と思わないよう、消去活動の継続が大事。また、地域住民が一生懸命消す姿を見せることで、犯人に罪悪感が生まれ、抑制につながる」と話す。
- 西日本新聞夕刊 2012/12/14 「落書き撃退に秘策」 福岡市中心部 相手の罪悪感つく?被害大幅減
- 落書き撃退の、とっておきの技あります」−。九州最大の繁華街、福岡市・天神の大名小学校区で落書きが大幅に減っている。地元住民やボランティアなどでつくる「落書き消したい(隊)」が一度に消してしまわずに、落書きをぼかした状態で中途半端に残し、時間を置いてきれいに消す二段構えの方法で効果を上げているのだ。
- この“必殺技”について、落書き問題に詳しい東京都市大の小林茂雄教授(都市景観)は「街角の落書きは目立たず、迷惑が掛かりにくい場所に描かれることが多い」と、いたずら犯には一定の良心の呵責(かしゃく)があると指摘した上で「一生懸命に消した跡をしばらく残すことで、落書きをした側に罪悪感を与えたのではないか」と分析。こうした撃退法は「全国的にも聞いたことがない」と言う。
- TBSテレビ 「みのもんたの朝ズバッ!」 2012年12月24日(月) 5:55〜 8:30
- 福岡市のNPOが取り組んでいる落書きの跡を残しながら消していく方法に関してコメントしました。また、下北沢における定期的で迅速な落書き消去方法について、行為者へ与える心理的効果を述べました
- 産経新聞 2013.5.13 「NY発「国際落書き団」暗躍?電車狙って各地に出没 大阪市交通局ピリピリ」
- スプレーやマジックで電車や壁などに描く落書きは「グラフィティ」と呼ばれる。国内外の落書きを研究する東京都市大学の小林茂雄教授によると、1970年代に米ニューヨークで登場。その後全米、さらにロンドンをはじめとする西欧に広がり、日本へと進出してきた。グラフィティは「クルー」と呼ばれるグループで描かれることが多い。ニューヨークやロンドンなどには数百のクルーがおり、その一部が落書きを目的に各国を渡り歩く「国際落書き団」になっているという。一方、グラフィティを高い芸術性を持つアートだと自負するクルーも少なくない。欧米を中心に、被害を抑制する対策として、行政側が特定の壁面を開放して自由に描かせる取り組みも実施されている。
- 「落書きの目的は自己表現。電車への落書きはすぐに消されるが、電車に描いたこと自体や、報道されることで満足することがあるようだ」。小林教授はこう分析する。外国人による犯行の場合、過去の事例傾向から、しばらく集中的に落書きが続く可能性があり、「全国的に監視を強化する必要がある」と警鐘を鳴らす。
- 日本経済新聞 朝刊 2013年12月16日(月) 「電車への落書き相次ぐ」 大阪の車両基地、巡回など強化 「ダイヤの乱れも」警戒
- 大阪市内で車両基地に停車中の電車がスプレーで落書きされる事件が相次いでいる。今年5月以降6件発生。意味不明のアルファベットなどを描くという手口が共通するが、府警は模倣犯もいるとみて器物損壊容疑などで捜査している。鉄道各社は「複数の車両が被害に遭えば、ダイヤの乱れにつながる可能性もある」として警戒を強めている。
- 落書きに詳しい東京都市大学の小林茂雄教授(環境心理学)は「社会が騒ぐことを喜ぶ若者が落書きをするケースが多く、一件発生すると後を追って続きやすい」と指摘。「落書きは社会に不安を与える悪質な行為であることをきちんと理解させるべきだ」と話している。
- フジテレビ 「とくダネ!」 2014年6月3日(火)8:00〜9:50
- 銀座に期間限定でオープンした「GINZA RAKUGAKI Cafe & Bar by Pentel」では、落書きが出来る。経営する「ぺんてる」によると、好きなように好きなだけ落書きしてもらうコンセプト。小林茂雄教授(東京都市大)によると、落書きはアートや仲間意識、記念などの意味がある。自分たちの記念を残すことは、写真を撮る行為にも似ている。
- TBSテレビ 【Nスタ】 2015年6月10日 15:53 - 19:00
- <日刊3コマニュース>消してもまた・・・落書き被害・岡山の苦悩
- 桃太郎の故郷である岡山で落書きがありがたくない名物になっている。いま岡山市中心部の商店街で少なくとも30か所以上の落書きが見つかっている。岡山県は2002年に落書きを禁止する条例を作り町のあちこちで落書きを消す運動を始めた。
- 東京都市大学・小林茂雄教授は、人口に対する落書きの件数は岡山県が全国で圧倒的に1位だろうと話している。なぜ岡山に多いのか、小林教授は大都市よりも若者の楽しみが少ない地方都市に広がりやすいと説明。関東では千葉・柏市あたりに多いという。
- スプレー文字の落書きは、日本ではライブハウス・クラブから生まれた。書体はワイルドスタイルとバブルレターに分かれると話し、実際の文字を解読した。岡山県は2002年に全国で初めて落書き禁止条例を出した。世界ではスプレー販売を禁止したりムチ打ち3回などをしているところもあるという。
- NHK総合 【おはよう日本】放送 2015年9月4日 07:36
- <気になる@LIVE>「落書きできるカフェ」
きょうは「落書きできるカフェ」を紹介。
大手文具メーカーが企画し2か月間期間限定で行われる。この催しは去年も行われ、2か月間で6000人が落書きを楽しんだ。
東京都市大学工学部・小林茂雄教授は「建築デザインも落書きから始まることがある。
落書きは潜在意識を具現化できる手段」と話す。
新潟県十日町にあるアートミュージアムでは全て黒板の素材でできている部屋があり自由に描くことができる。
- TBSテレビ 【Nスタ】 2016年3月30日 15:53 - 19:00
- 落書きの被害が相次いでいる岡山県倉敷市。街の中心部には美観地区があり、年間600人の観光客が訪れる。しかし、倉敷駅と美観地区を結ぶ商店街が近年落書きのターゲットになっている。岡山県は、違反者には5万円以下の罰金を課すという落書き禁止条例を2001年に制定したり、落書き防止塗料を塗ったりと努力してきた。そうして落書きが減少したことで、県は落書き防止活動推進員という約300人のパトロール隊を2010年に廃止した。すると、再びあちこちで落書きが目立つようになった。
東京都市大学・小林茂雄教授によると、最近は、札幌、仙台、岡山、広島、福岡などの地方都市で落書きが増えているという。理由は、ほかの遊びが少なく流行が長続きしやすい、また、落書きには費用がかからないためだという。落書きはほとんどが自分のサインで、字体はワイルドスタイルやバブルレター。ワイルドスタイルは特に10秒ほどで書かれるので、現行犯で捕まえられない。すでに落書きがあるところに書かれることが多い。これは、俺のほうがうまいというアピールなのだという。最大の防御は「すぐに消す」ことであるという。
- TBSテレビ 【白熱ライブ ビビット】 2016年9月5日(月) 8:00-9:55
- 渋谷のシンボル「青ガエル」が、落書き被害に遭った。スタジオで、想定される落書きの目的・メッセージについて解説。東急5000系「青ガエル」は、外国人向け観光案内所になっている。落書きはタグとスローアップの2種類あり、「青ガエル」には、StH「benda Kbee!BURN!」、「BaKB」などと書かれている。「青ガエル」周辺の「渋谷PARCO」痕、「のんべえ横丁」にも同じような落書きがある。去年は「行き先表示板」が盗難、6月には正面のガラスが割られるなどの被害に遭った。渋谷区は、警察に被害届を提出。器物損壊罪に当たり、3年以下の懲役または罰金刑となる。「きれいなまち渋谷をみんなでつくる条例」では、落書きは罰金刑となり、管理者には原状回復の義務がある。
世界の落書き対策を紹介。米国では、18歳未満にスプレー販売禁止、落書き犯には自分で消させる(東京都市大学・小林教授)。シンガポールでは、落書きしたドイツ人が9か月の禁固・ムチ打ち3回の刑となった。
- テレビ朝日 【ワイドスクランブル】 2017年10月25日 12:57
- 被害再び…新宿ゴールデン街・追跡“悪質落書き”怒りの現場
今月11日未明、新宿ゴールデン街で落書きを書く様子が防犯カメラに捉えられていた。2人組の男は落書きを書き終えると、スマートフォンで撮影していた。近年新宿ゴールデン街は外国人に人気だが、今回の落書きは外国人の犯行とみられている。先週末にも新たな落書きが見つかり、今月11日からきのうまでで少なくとも4件発生している。
落書きは器物損壊罪にあたり、3年以下の懲役または30万円以下の罰金が科される。秋田駅の周辺でも大量の落書きがみられた。
落書きを長年研究されている東京都市大学の小林教授によると、落書きは、@「表現型」A「記念型」B「イタズラ型」C「縄張り型」に分類でき、こうした落書きを放置するとさらに増えるという。落書き対策としては、行政は落書きの消去にとどまらず、アートを生み出すことができないかを考えるべきと述べている。
- テレビ朝日 【グッド!モーニング】2018/01/18 07:11
- 東京メトロ日比谷線で14mにも渡って車両に落書きがされているのが見つかった。東京メトロによると、落書きされた車両は中目黒駅の一般人が入れない場所にあった。午前5時頃に乗務員が落書きを発見。今月13日、千代田線でも落書き被害。YouTubeより2011年頃撮影されたとみられる映像を紹介。渋谷駅近くの東京メトロが車両を置く施設で撮影したとみられる。男らは車両に落書き、外国人の犯行か。
東京都市大学・小林茂雄教授は「目的は自己主張・自己表現・自己満足」と電話コメント。
- TBSテレビ 【あさチャン!】2018年1月18日(木)05:25〜08:00
- <けさのボード>ネット上に落書き動画・電子ロック解除して侵入
Youtubeには渋谷駅近くの地下鉄車両基地で落書きをする様子を撮影した動画がアップされている。落書きされた列車には「SAPPORO CITY」と書かれた車両も動画に映っている。Youtubeにはこのような落書き動画が多数投稿されており全国の鉄道会社が被害に遭っていると見られる。
東京都市大学・小林茂雄教授は外国人の犯行の可能性があると指摘。
- TBSテレビ 【ひるおび!】2018/01/18 10:43
- 今月15日に日比谷線・中目黒駅の被害、今月13日に東京メトロ千代田線の代々木上原駅で同様の被害。
東京都市大学・小林茂雄教授によると、自分たちの“作品”を発信する目的で落書きをする外国人グループが増えている。手慣れたグループが入念な下見を行い、犯行に及んだ可能性。精神保健福祉士・小松美智子は「承認欲求なんでしょう」とスタジオコメント。
- 産経新聞 2018.1.18 日比谷線の落書き被害 外国人グループ関与か “自己満足”のため気軽に犯行、全国で発生
- 東京メトロの車両への落書きと同様の被害は、これまでにも全国の地下鉄などで発生している。日本人による行為の可能性も否定できないが、専門家によると、落書きを「作品」として発信する外国人グループが関与している可能性もあるという。“自己満足”のために気軽に犯行が行われる一方、車体の移動や清掃に人員・費用がかかるなど影響は少なくない。
電車への落書き被害では、昨年5月上旬にも神戸市と滋賀県で車両に「GEiSHA」などの文字が書かれる事案が発生している。平成23年9〜10月にも全国の8市営地下鉄で同一グループによる犯行とみられる被害が続発した。20年には6都府県の地下鉄の車両などに落書きを繰り返したとして、スロバキア人とハンガリー人が大阪府警に逮捕された例もある。
都市の落書き問題に詳しい東京都市大学建築学科の小林茂雄教授(環境心理学)によると、こうした犯行には電車などへの落書きを「作品」として発信する外国人グループが関与している疑いがある。グループは観光のように10日程度国内に滞在し、全国各地を移動しながら落書きを繰り返し出国するケースが多い。被害は世界中で発生しており、日本国内では約10年前から被害が増えている。
地下鉄への落書きは、市街地の壁などよりも敷地への侵入が難しいため、「手慣れたグループが入念な下見を行って犯行を行った可能性がある」(小林教授)。海外ではより多くの人の目に触れることを目的としているが、日本では落書きされた車両が乗客を乗せて走行することは原則としてないため、会員制交流サイト(SNS)や報道などで「作品」を誇示する意図があるとみられるという。犯行グループが自らPR動画を作成してインターネット上に流すケースもあるという。
- 日刊スポーツ 2018年1月19日
- 東京メトロ落書き被害 国際犯罪組織に狙われた!?
また都内の地下鉄車両が落書きされた。18日午前5時ごろ、東京メトロ東西線中野駅(東京都中野区)に止まっていた電車に落書きがあるのを、出発前の準備をしていた乗務員が見つけた。東京メトロの落書き被害は、13日の千代田線、15日の日比谷線に続き、最近6日間で3例目。鉄道の落書き問題などに詳しい、東京都市大学の小林茂雄教授(49=環境心理学)は、外国人グループによる犯行の可能性を指摘した。
小林教授は、3件の落書きの大きさや色使いから「3、4人の手慣れた外国人グループだと思う。日本人がこれほどの規模の落書きをするケースは、ほとんど聞いたことがない」と指摘した。目的は「自己満足や注目を集めたいという単純なもの」と分析。グループは世界中を飛び回り、10日間ほどの滞在で落書きを繰り返している。そうした「落書きチーム」は、欧州を中心に複数存在しており、10年ほど前から日本での被害も増えているという。
東京メトロによると、東西線の車両は、10両編成の6両目の車体に、約7メートルにわたってスプレーで落書きされていた。電車は妙典駅(千葉県市川市)まで客を乗せて運行。その後、落書きを消すため近くの車両基地に入った。未明の終電から始発までの間に、落書きされた可能性がある。
東京メトロでは、千代田線代々木上原駅(渋谷区)で13日、日比谷線中目黒駅(目黒区)で15日に、いずれも始発前の早朝に同様の落書きが発見された。現在、警視庁がそれぞれ器物損壊容疑で調査中。東京メトロは、この日の東西線の被害についても被害届を提出する方針だ。
小林教授によると、今回のような犯行では、国内に協力者がいる可能性が高いという。「それが日本人か、日本に住む外国人かは分からない。ただ、防犯カメラの有無や見つかった時の逃げ道などは、国内にいる人間が伝えていることが多い」。欧米などの地下鉄では、テロ対策などでセキュリティーが厳しくなっているが、日本は緩いという認識もあるという。
壁や地下鉄などにスプレーペイントで落書きする「グラフィティ・アート」は、1970年代に米ニューヨークの地下鉄で描かれたのが発祥。同様のデザインのファンは世界中にいるとされるが、許可がない場合は器物損壊の犯罪行為だ。東京メトロの広報は「今回の事象を検証し、対応策を考えていく」としている。
- TBSテレビ【Nスタ】 2018年1月18日(木)15:49〜19:00
- 今回の落書き被害について、小林茂雄教授の見解を紹介。落書きにはカラースプレーが使われ、わずか10分ほどで書けてしまうため現行犯では捕まえにくいとされている。電車に落書きした理由について小林教授は、より多くの人に作品を見てもらいたいという自己満足の可能性があると指摘。落書きの内容については、仲間内でしかわからない言葉やタグ・ネーム(個人、チームのサイン)である可能性が高いという。また、小林教授によると、電車への落書きのほとんどは外国人によるもので、日本では約10年前から被害が増えているという。さらに、今回はひとつの電車で違う書体や違う塗り方が確認できることから、小林教授は複数人による犯行の可能性を指摘している。
- THE JAPAN TIMES: JAN 18, 2018
- Tokyo Metro trains vandalized for third time in seven days
Shigeo Kobayashi, a professor of urban architecture at Tokyo City University who has studied vandalism, explained that the motivation to vandalize trains is different from the motivation that underlies street graffiti.
The graffiti was presumably painted as a form of “self-promotion, self-expression, and also a boast,” he said. “It’s a way of showing off,” especially because vandalizing trains require calculation and preparation, he added.
The act of vandalizing a train is in itself thought to be a way of signaling status within the graffiti community, given that modern graffiti art started in the subways of New York.
Furthermore, he added, other countries are on high alert against terrorism and are strengthening their security.
Such factors may have made the Japanese subway system an attractive target
for the vandals.
- MXテレビ【TOKYO MX NEWS】2018年1月19日 18時30分
- 東京メトロの車両落書きに関する目的や防御方法などについて、スタジオでコメントしました。
- TBSテレビ【新・情報7daysニュースキャスター】 2018年1月20日(土)22:00〜23:24
- 日本各地で頻発する列車への落書き。投稿された動画も多数。落書きをしているのは何者なのか。人物像について東京都市大学の小林茂雄教授は,、似たような事件ないくつかあって外国人だろうと言われている。入国している間に落書きしていって出国すると話した。1970年代にニューヨークで発祥した「グラフィティ」が横行、日本の落書きはこれを模倣したものと指摘する。また街に書いていると自分が行ったエリアしか見てもらえないが、鉄道に描くことで自分が動かなくても色々な人に見てもらえるからと推測する。東京では今月、日比谷線の他、千代田線、東西線も被害にあった。警視庁は器物損壊の容疑で捜査している。
- テレビ朝日【週刊ニュースリーダー】 2018年1月20日(土)06:00〜08:00
- 東京メトロの車両で落書きが見つかった今回の問題について、落書き問題に詳しい東京都市大学の小林茂雄教授によると。「落書きするためには入念な準備が必要、世界各国で落書きをして動画を配信するグループを真似た犯行の可能性がある」と説明。菅野さんは「器物損壊罪、建造物侵入罪にあたる、業務に影響が出れば、業務妨害罪になる。建造物侵入が出来ることが分かってしまうと、落書きでは済まない可能性がある。対策が必要になる。」などと話した。
- テレビ朝日 【サンデーLIVE!!】2018/01/21 07:55
- 相次ぐ地下鉄落書き「グラフィティ」犯人の目的は?
都内で相次いでいる地下鉄への落書き事件。インターネット上では落書きを自ら撮影し公開するケースが横行している。
2017年8月、渋谷のビル街に落書きをしたとして19歳の米国人少年が逮捕された。2015年1月に道路標識にシールで落書きをしたのはフランス人自称芸術家による犯行。
東京都市大学・小林茂雄教授が「1970年代80年代にニューヨークの地下鉄でブームになった落書き」「近年、YouTubeやSNSで賀三や動画をアップすることができるので世界中の人にアピールすることができる」と述べた。
- 夕刊フジ 2018/01/23 地下鉄落書き、樹海の遺体…やりたい放題の外国人 『日本はなめられている」
- 地下鉄車両の落書きは13日以降、東京メトロ千代田線や日比谷線であったほか、18日には東西線の車両でも見つかった。
「自己承認欲求、特に仲間内で自慢したいという心理があるようだ」とみるのは、都市部の落書きに詳しい東京都市大建築学科の小林茂雄教授。
「外国人が観光ビザ等を取得し、1週間や10日間程度滞在して落書きをして帰国するというケースが多いようだが、電車の落書きの場合、車両の保管場所や監視カメラの位置、逃走経路などを綿密に調査している。国内にも協力者がおり、情報をこまめにやりとりしているのではないか」
壁などにメッセージ性のある絵や文字を描く「グラフィティ」は近年は芸術としての認知も高くなり、日本国内でも町おこしに生かす事例もあるが、所有者や管理者に無許可で描けば器物損壊罪と建造物損壊罪に問われてもおかしくない。
2008年には6都府県の地下鉄の車両などに落書きを繰り返したスロバキア人とハンガリー人が大阪府警に逮捕された例もある。
日本を狙った落書きについて小林氏は「注目を浴びるような街や都市がターゲットとなるが、ニューヨークやロンドンなどはテロ対策もあってセキュリティーが厳しい。東京は凶悪犯罪が少なくセキュリティーが甘いと考えられているのではないか」と分析する。
ユーチューブには、外国人とみられる人物が、日本の鉄道の駅や車両基地に夜中に忍び込み、スプレーで落書き、逃走する様子を撮影した動画も数多く投稿されている。
- フジテレビ 【めざましテレビ】 2018年5月2日(水)04:55〜08:00 <ニュースのミカタ>東京メトロ・落書き外国人逮捕・アート?なぜ列車に落書き?
- 東京都市大学建築学科・小林茂雄教授の電話コメント。
東京メトロ丸ノ内線の車両にアルファベットやハートマークをスプレーのようなもので落書きしたとして、先月29日、デンマーク人の男性(21)が逮捕された。今年に入り日比谷線や東西線など東京メトロの車両に落書きされる被害が5件発生していた。動機は「日本に来た記念に何か残したかった」と話している。
専門家は、車両への落書きの発祥は1970年代ニューヨークからで最初は貧困する若者たちが自分の存在を表すためであった。さらに落書きが世界に広まることになったきっかけは、落書きをアートとして描いた映画「ワイルド・スタイル」(1982年)からも来ている。こうした落書きはイギリスやフランスでも日常的だが、落書きは罰則のある犯罪行為。運行を終えた丸ノ内線の車両がところ狭しと落書きされていた。
落書きについて外国人観光客に聞くと、反対する人もいる一方、「好き。描く人にとっては1つの自己表現だから」などと賛成する人も。なぜ日本で落書きをするのか。専門家は日本ではセキュリティーが甘いということで外国人にとって描きやすい環境になっていると指摘した。今年1月、中目黒駅の構内に停車中落書きされたとみられる日比谷線の車両。フェンスは大人が乗り越えられるような高さで、防犯カメラはなかったということ。車両への落書き行為の代償は数百万円程度になる可能性もある。
- テレビ朝日 【ワイドスクランブル】 2018/10/23 疑惑・各地で外国人“落書き”多発・観光名所や平和記念公園でも
- 年々増える外国人観光客による落書きが後を絶たない。広島・原爆ドーム付近に落書きがされているのが見つかった事件。広島県警はブルガリア国立歌劇場の関係者2人から任意で事情聴取。ブルガリア外務省が謝罪する事態となった。落書きをする4つのタイプ(東京都市大学・小林茂雄教授):表現型、記念型、イタズラ型、縄張り型。ニューヨークやロンドンはセキュリティーが厳しい、日本は凶悪犯罪が少なく、セキュリティーが甘いと考えられているのではないかという。
- 2019/5/7 日本経済新聞 夕刊
- 鉄道基地で落書き、外国人ら発信 TOKYOで自分誇示?
東京で鉄道車両への落書き被害が後を絶たない。多くは外国人の犯行とされ、インターネットの交流サイト(SNS)では東京での落書きを誇示するような画像の投稿が目に付く。専門家は「国際的にポップカルチャーの発信地として知られる街を舞台に自分を誇示する狙いがある」と指摘。テロ対策が進む海外の他都市と比べ、警備の甘さを指摘する声も上がる。なぜ落書きするのか。グラフィティ(落書き)文化に詳しい東京都市大の小林茂雄教授(環境心理学)は「カルチャーの中心地として評価の高い東京という街に残す狙いがある」と指摘する。
- 2019/5/9 TSSテレビ新広島 ニュース
- 大型連休中、広島市中区の平和大橋で見つかった「悪質な落書き」。周辺では同様の多くの落書きが見つかっていて警察は事件として捜査を進めていますなぜ落書きに及ぶのか、現場で痕跡を追いました。なぜ、このような落書きを書いたのか。
専門家は…。【電話インタビュー・東京都市大学・小林茂雄教授】
「ここ最近は個人のロゴ、自分のデザインしたアルファベットの綴りなんかを描いていくということでそこにメッセージ性があるわけではないと思う」
(Q人目に付くような場所に描かれているが)「スリルを楽しむということが一つとやはり人に見てもらいたいということ、誰かに分かってもらいたいという気持ちがあるんだと思う」
「スマホが普及してネットでリアルじゃない場所でいろんなことを楽しむという状況だからこそ、じっさいのストリートでアクションを起こすことが新鮮になっている」警察は防犯カメラ映像や目撃者の証言などから器物損壊事件として捜査し容疑者の絞込みを進めています。
- 2019/05/13 06:46 TBSテレビ 【あさチャン!】
- 10分足らずで次々と…連続落書き・その一部始終
石川県金沢市の商店街に設置された防犯カメラが、落書きをする犯行の一部始終を撮影。落書き被害にあったのは竪町商店街。200店が軒を連ねる若者に人気のファッションストリート。落書き被害が確認されたのは5月5日の朝5時20分、商店街の防犯カメラには複数の人物が映っており、其の中の一人が看板に何かを書き始める。東京都市大学・小林茂雄教授は「最初は目立たない落書きから始めるが、エスカレートした状態。自己顕示欲、承認欲求を満たそうとしているのでは」と話す。
- 2019/05/13 08:02 TBSテレビ 【ビビット】
- 金沢・堅町商店街で、若者2人による落書きの一部始終を防犯カメラが捉えた。
いくつかの落書きを見ると、“420”という数字や“CHILL”という文字などが読み取れる。東京都市大学建築学科・小林茂雄教授が、街の景観と落書きの事情について解説。「“420”は大麻・マリファナの隠語として世界中で用いられていて、“CHILL”も大麻・マリファナを吸うという隠語だ」と解説する。
- 2019/05/18 北國新聞 朝刊
- 金沢の商店街で相次いだ落書きについて、落書きされた言葉や絵柄の意味について解説しました。
- 2019/05/23 17:36 北陸朝日放送「HABスーパーJチャンネル」
- 金沢・堅町商店街での落書きに関して、意図や背景について電話でコメントしました。
- 2019/09/10 読売新聞 東京
- 落書きなくせ 公費で消去 防犯カメラ貸与 五輪へ取り組み 丸ノ内線も被害
- 東京五輪に向けた美化の一環として、民家などの落書きを専門業者に委託して無料で消している足立区と港区の取り組みに関係して、先進的に落書き除去に取り組んできた事例などについてコメントしました。
- 2019.9.14 産経新聞 アート壁画に2度も「落書き」 五輪控え自治体対策
- 東京・中目黒で8月以降、地元住民らが幹線道路沿いに描いた壁画が、スプレーのようなもので2度にわたり「落書き」される被害を受けた。落書きを消して描き直した後、再び落書きされるという悪質さで、関係者は警察に被害届を提出。東京都内の繁華街や住宅街ではこうした落書きが後を絶たず、来年に東京五輪・パラリンピックを控える中、自治体などは対策に乗り出した。
- 落書き問題に詳しい東京都市大の小林茂雄教授によると、以前は公衆トイレや観光地などで問題となることが多かった落書きは、最近では都市部の高架下などの広いスペースにアルファベットのような文字をスプレーで吹き付けるタイプが目立つという。こうした落書きは「グラフィティ」と呼ばれ、ラップやブレークダンスといった米国発祥のストリート文化の一つ。日本でも20年ほど前から流行り始めたが、行き過ぎた行為も問題となっている。昨年には文京区にある東京メトロの車両基地で、止めてあった車両の側面にスプレーで落書きされる被害が発生し、警視庁が器物損壊などの疑いでオーストラリア国籍の男を逮捕。今月に入っても渋谷区のイベントスペース内の壁に落書きをしたとしてアイルランド国籍の男らが逮捕された。小林教授は「落書きが1つあると2つ目以降は気軽な気持ちで描かれてしまう傾向にある。見つけたらすぐに消し、露出を少なくすることが重要だ」と話す。
- 2020/5/14 弁護士ドットコムニュース
- コロナ自粛でも「落書き」あいつぐ 専門家「治安悪化の兆候の一つ」「迅速な対処を」
- 警視庁によると、落書きに関する統計データはなく、増加傾向などはわからないということだった。一方、落書き問題にくわしい東京都市大学の小林茂雄教授は、落書きをそのまま放置しておく危険性を指摘する。
小林教授は弁護士ドットコムニュースの取材に次のように回答した。
――緊急事態宣言(コロナ)下で、落書きする心理はどのようなものか?
緊急事態宣言下で落書きが増加しているかどうかは、私も情報がなくわかりません。外出が自粛されていることから、それほど増えているとは考えにくいですが、心理としては次のようなものがあると考えられます。
・抑圧されることによるストレスや社会状況への不安によって暴力行為や犯罪が起こりやすくなる
・公園や店舗やイベントがクローズされて、活動する場所や方法がない
・落書きは都市部の店舗のシャッターに非常に書かれやすい。店舗のシャッターが閉まった状態が多いため、さらに書かれやすくなることと、また書かれた落書きが(シャッターを上げないために)通常よりも目立つ
――落書きは放置しておくとどういう影響があるのか?
落書きは治安が悪化する際の兆候の一つです。はじめにマナー違反や反道徳行為、軽微な犯罪などが起こって、徐々に犯罪が凶悪化していきます。
しかし、ほかの軽微な犯罪は、その現場を目撃しないと認知できるわけではないが、落書きは消されない限り、常に(その場所を汚したという)跡が残ります。
そのため、ほかの犯罪よりも別の犯罪に接続しやすい(刺激しやすい)と思われます。またコロナ状況下では、落書きされても住民などが集まって消去する作業は難しく、消去されずに放置されているものと考えられます。
――今後、落書きとどう向きあっていくか?
都市の中での物理的な落書きやいたずらは、ネット上での誹謗中傷や、Zoom爆弾などへ形態を変えています。ネット上での落書き的なものが、今後もタイプを変えて増えていくだろうと思われます。
都市の物理的な落書きについては、落書きされた際に、できるだけ迅速に、人数を掛けずに消去する対策を取る必要があります。特に、不安な心理からくる差別的・誹謗中傷系の落書きは増加する可能性があり、それに対して迅速に対処する必要があります。
- 2020/05/19 テレビ朝日 羽鳥慎一モーニングショー
- 通行禁止・重要文化財・箱根駅伝名所落書き
東京都市大学・小林茂雄教授は「スポーツクラブや公園、店が閉まっていて発散場所が限られているので落書きのような暴力的行為に結び付いているのではないか」と電話コメント。
- 2020年5月19日 東京新聞 朝刊
- <新型コロナ>自粛のストレスで?落書き多発 差別意識助長や治安悪化の恐れも
新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛でたまったストレスのはけ口なのか、各地で落書きが見つかっている。意味のない文字やイラストのようなものがある一方、感染者を差別したり、誹謗(ひぼう)中傷したりと看過できない内容のものもある。落書きは放置すると治安の悪化につながるともいわれ、専門家は「速やかに対処する必要がある」と警鐘を鳴らす。
東京都市大の小林茂雄教授(環境心理学)は「落書きは、抑圧された感情が瞬間的に爆発して行われる」と解説する。落書きとひと口に言っても、正体不明の路上芸術家バンクシーの作品のように芸術性が高いものもある。一方で大半は意味が分からず、住民にとっては迷惑行為以外の何物でもない。小林氏は「落書きは消さないと多くの人が目にし、周りに悪影響を与え続ける。内容次第では、差別意識を助長する結果になってしまう」と語った。
- 2021.02.21 北日本新聞朝刊 法廷ノート/岩瀬漁港落書きの男 「誰かに見てほしい」
- 昨年7月29日未明、漁に出るため富山市の岩瀬漁港に来た漁師は、目を疑った。漁具倉庫の外壁が、意味をなさない文字や絵などの落書きで埋め尽くされている。停泊中の漁船にも同じような落書きがあった。スプレーなどで壁面に文字や絵を描く「グラフィティ」と呼ばれる落書きをしたとして、建造物損壊や艦船損壊などの罪に問われたのは高岡市の無職の男(23)。男は何のために落書きをしたのだろうか。
グラフィティを研究する東京都市大学の小林茂雄教授は「人に見てもらいたいという『自己承認欲求』が背景にある」と指摘する。描いた落書きをSNSに投稿するのはそのためだ。 近年、素性不明の芸術家、バンクシーが壁面などに描く風刺を利かせたグラフィティが、「アート」として評価されている。バンクシーの存在も、落書きに興味を持つきっかけになっている可能性がある。
- グラフィティは、所有者や管理者の許可を得ずに壁や塀に描く。小林教授によると、若者が勢いに任せて描くことが多く「刑事罰に問われる可能性をしっかりと考えるべきだ」と話す。
建造物損壊などの容疑で逮捕された男は、今年1月中旬に地裁高岡支部で開かれた判決公判に出廷した。懲役2年6月、執行猶予4年の判決が言い渡された。
一連の被害総額は約420万円。
- 2021年5月10日 東京新聞
- コロナのストレスも? 後を絶たない東京の落書き 自治体は対策強化
- 東京都市大の小林茂雄教授(環境心理学)によると、新型コロナウイルス禍の外出自粛や施設閉鎖によるストレスのはけ口として、地方都市でも落書きは増えているという。小林教授は「落書きは景観を乱し、見る人に不安を与える。犯罪にもつながるため、できるだけ早く消すべきだ」と訴える。一方で「落書きする側の『街中で自分を表現したい』という気持ちを理解し、表現の場を提供して街づくりに生かす視点も必要だ」と話す。
- 2021年6月10日 読売kodomo新聞
- 「落書き やめてね!」 20年以上も落書きの被害に悩まされている若者の街・東京都渋谷区では、3年がかりの全消し作戦を始めました。今週は、今も昔も、わたしたちの身近にある「落書き」を特集します!
- この特集の中で、落書きの分類などについて解説しました。
- 2021年6月20日 TBS/BS「噂の!東京マガジン」
- 【噂の現場】「なぜ今また?消しても消しても…落書き被害の実態」
- 渋谷区原宿・竹下通りでいま、落書き被害が再び問題視されている。竹下通りは以前から落書き被害に悩まされており、さらに近年のコロナ禍の時短営業などでシャッターが閉まっている時間が増え、落書きが目立つようになったのだという。警視庁によると都内の落書き被害は639件(2020年)、渋谷区の落書き被害は120件(2019件)。東京都豊島区では23区初の落書行為防止に関する条例を施行し、10万円以下の罰金を制定している。渋谷区は落書き専用の窓口を設置し、年間1億1000万円の予算を用意し、行政や住民が協力して落書きを消す事業を開始した。小林は、近年の落書きの傾向についてコメントしました。
- 2021年6月30日 読売新聞(夕刊1面)
- 「街角の壁画 庶民アート」
落書き問題に詳しい東京都市大の小林茂雄教授(建築学)は「壁画は予定調和的に現れる広告とは違う衝撃を与え、見る者を楽しませる側面もある」と話し、目を引く壁画を手軽に撮影して共有するSNSの浸透が一役買っていると指摘する。
- 2022年6月3日 朝日新聞
- 電柱やポストに「生きてます」 古都は謎のメッセージだらけ
- 「生きてます 2022・02・13」――。
こんな不思議なメッセージが、京都市内のあちこちに出現している。電柱やポスト、民家の柵など、さまざまな場所に書かれていて、記者が見つけたのは40カ所以上。「何のために」と住民らが首をかしげている。
- 東京都市大の小林茂雄教授(環境心理学)は「すべて同じ人が書いた可能性もないわけではない」としつつ、「数の多さや、字体、対象物が異なることを考えると、オリジナルを複数人がまねし、徐々に増えているのでは」と分析する。「落書きは伝播する。最初の一つは、切実な悩みを抱えた人が突発的に書いた可能性もあります」
複数人が書いているとすれば、なぜ広まるのか。
小林教授は「落書きの動機は多くの場合、自分の存在を示したいという承認欲求」だという。「自分の名前や、悪口などの攻撃的なものが多い。『生きてます』というささやかな中身は珍しい。そういう言葉が心に刺さりやすい社会を反映しているのでは」
小林教授が注目するのが、メッセージの多くがテープを貼った上に書かれていることだ。「変電盤や配管に、整備業者が『稼働している』との意味を込めて、『生きてる』と書いて貼ることもあるかもしれない。案外、最初の一つはそういうもので、誰かが気に入り、広めたのかもしれません」
- 2022年6月30日 ABEMA Prime
- 芸術?落書き?渋谷の「アトム」壁アート撤去で波紋 芸術家の本音
- 東京都市大学の小林茂雄教授は「確かに有名なアーティストによる、渋谷のカルチャーを読み取った上での質の高い作品だ。ただし許可無く描かれた物である以上、撤去されても仕方がない」と話す。
「確かに街中に偶発的に描かれるストリートアートには、誰も気づいていないような街の魅力を発見したり、街への愛着を生んだりする効果もある。また、これまでグラフィティだけでなく、ダンスや音楽、ファッションなど、様々な渋谷の文化はストリートから生まれてきた。だから支持されるような作品、アート性の高い作品については残した方がいいのではという意見もあった。
ただ、そういうストリートアートはごく一部で、多くは残すようなレベルに達していないと思うし、違法で異様なグラフィティは人々に不安を感じさせてしまうことにもつながる。あるいは面白いグラフィティ、かっこいいグラフィティは真似したくなるので、100倍、1000倍と模倣が増えていき、街の治安が悪化する。
グラフィティを消していくことで渋谷の魅力が失われ、外国人観光客が訪れようと思わなくなってしまうというデメリットもあるだろう、それでも渋谷駅周辺では落書きが増えてきているし、区としては消去するメリットの方が大きいと判断し、年間1億円の費用をかけて消去しているということだ。バンクシーの故郷ブリストルでも、その違法なグラフィティを残すべきかの議論を続けているが、日本もこうしたことを踏まえて、基準についての教育をしたり、ディスカッションをしたりすべきだと思う」。
- 講談社FRIDAY 2022年9月23日号
- 謎の落書き「LivLA」を追跡! 日本全国で発見される文字の正体とは?
主に「リブラ」と呼ばれ、北海道から沖縄までと出現範囲は広く、森の中や繁華街、いたるところで発見されている落書きだ。その正体については「あるアーティストの署名」や、「暴走族の縄張りを示す記号」など、諸説ある。リブラを見つけるたびにSNSに投稿している都内在住のリブラマニアY氏は「初めて存在が確認されたのは10年以上前。ですが、どういう意味なのか、誰が何の目的で描いているのか――何もわかっていません」と嘆く。
- 落書き問題について研究している東京都市大学建築都市デザイン学部建築学科の小林茂雄教授はこう語る。
「ニューヨークで発展したグラフィティという文化の一種です。もとはマーキングや自己顕示のために一人が描き始めたのだと思います。落書きはある程度書かれると模倣犯が現れて範囲が急速に拡大します。僕が見る限り、リブラを書き始めたのは相当落書きに慣れた人物。海外の人かもしれませんね」
- 2023年8月15日 フジテレビ系『アンタッチャブるTV』
- 渋谷に大量に貼られているステッカーに関してコメントしました。ステッカーは落書きとしてだけでなく、スケボーやクーラーボックスなど所有するアウトドアグッズに貼ったりすることが近年一般的に行われていること、四角いロゴの流行がみられること、外国人が日本に来た際に貼って回ることがあることなどを説明しました。
- 2024/03/12 テレビ朝日 【羽鳥慎一モーニングショー】
- いつ誰が・下北沢“やりたい放題”落書き・動画に一部始終
SNSに東京・下北沢で落書きを繰り返し、コンビニでおにぎりを鞄に入れている動画が投稿された。下北沢はサブカルの聖地として親しまれてきた。近年では駅の再開発で新たな施設も誕生、外国人観光客にも人気となっている。落書きには“ADEKBTM”と書かれている。落書き問題に詳しい東京都市大学の小林茂雄教授によると、“ADEC”は10年ほど前に米国西海岸で活動していたグラフィティライター、“BTM”はADEKが所属していたチーム名だという。落書きは これを模倣したものであり、自己顕示欲と承認欲求を満たすためだと説明した。
- 2024年4月10日 フジテレビ めざましテレビ ココ調
- 謎の「エビチリ」渋谷・下北沢で迷惑落書き急増 犯行の瞬間を直撃すると「書きたい場所に書いているだけ アートなんで」
2024年、東京・渋谷や下北沢で、壁や看板などに落書きされる被害が相次いでいます。中でも「エビチリ」という謎の落書きが急増。街の景観を汚す行為に、住民は憤りを感じています。落書き被害が多発している下北沢で特に増えているのは、壁や駐車場、店のシャッターに書かれた「エビチリ」という謎のワードです。
「エビチリ」という謎のワード、いったい何なのでしょうか?落書き問題を研究している専門家に聞きました。
東京都市大学 小林茂雄 教授:
2023年ごろから爆発的に増えていっている。東京だけじゃなくて地方都市でも増えていってる。元々は1人の犯行で数ヵ所に書いたんだと思いますけども、今増えているのは模倣犯ですね。それを真似た数十人あるいは数百人が書いているんじゃないかと思います。
小林教授によると、「エビチリ」落書きはワードの珍しさもあってSNSで拡散。それが今、名古屋や、沖縄県の石垣島にまで広がっているんです。
- 2024/04/15 TBSテレビ 【Nスタ】
- <Nスタ NEWS DIG>住民も困惑「エビチリ」落書き「爆発的に増加」誰が?目的は?
東京・下北沢に、ある落書きが。壁に「エビチリ」の文字。更に少し離れた住宅街でも。こちら、書かれている。「エビチリ」と落書きされている。少し離れたところにも、またもや「エビチリ」。
エビチリにはどういう意味が込められているのか専門家に話を聞いた。
東京都市大学教授 小林茂雄
昨年度から爆発的にエビチリという落書きは増えている。落書きは自分を表したり好きな言葉を書くことが多く、おそらく最初に書いた人はエビチリが好きだったんだと思う。承認欲求の強い人と、社会を乱すことやルールを乱すことで快感を得ようという人たちが書いている。
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- 2024/11/14(木) TNC テレビ西日本(フジテレビ系列) 「報道ワイド 記者のチカラ」
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誰が何の目的で?謎の落書き「LivLA」を追跡 犯罪行為でも街中に点在 逮捕されることも…
アルファベット5文字の「LivLA(リブラ)」と書かれた落書きだ。福岡市内の至る所で見かける。
いったい誰が、何のために書いているのか? 都市問題が専門の東京都市大学の小林茂雄教授は「ニックネームではないか」と話す。さらに「この落書き、福岡で発祥しているといわれていて、福岡近隣と、あと神奈川県。かなり多くの所に書かれていると聞いています」と続けた。全国各地で目撃されるLivLAは、福岡で書かれ始めたのではないかと小林教授は推測しているのだ。
また小林教授は「LivLAは、落書きの書く場所がほかのグラフィティ(落書き)と少し違っていて、細かな文字を標識の裏とか自動販売機の横とかに書く。そして発見した人たちが真似て書き始めることによって、どんどん広まっていったんじゃないか」と話す。
落書きが書かれた場所を調べると…
専門家もその特殊性を指摘する謎の落書きLivLA。この落書きが書かれたビルに入居する店の人は「よく見たら、みんなが窓から、もしくは無理やり書いている」と話す。落書きが書かれた場所は、窓から身を乗り出さないと書けない場所なのだ。
小林研究室