都市における落書きの調査と分析


 近年、都市部の屋外空間において落書きの被害が顕著であり、その被害対象は広範囲に拡大しています。ガードレールやストリート・ファーニチャーなど公共の物に対してばかりでなく、戸建住宅や集合住宅の壁、建物のシャッターなどの私的所有物にも描かれています。落書きの中には完成度が高く芸術的なものもありますが、大半は即興的に描いた判読不明なサインや文字の羅列など粗悪なものです。それらは、所有物や公共物を侵害するという行為の違法性だけでなく、景観保全の面からも決して容認されるべきものではありません。
 私たちは落書きの被害を抑える上で、はじめにどのような場所に落書きがされているかを調査しその特徴を分析しました。次に、行為者側の行動パターンを読みとり、環境側の対策について検討しました。

 現在、落書き対策として、消去や防御的活動だけでなく、若者に合法的に絵を描く場を与える「リーガルウォール」の導入を進めています。