自然監視性を考慮した住宅街路照明計画
街路に対して周辺住宅の自然監視性によって、どの程度安心感が得られ、また街路の照度レベルをどの程度抑えられるのかを検討している。街路の光環境について、街路灯だけでなく、建築のあり方をも含めて捉えることに特色がある。照度レベルだけでなく、街路に放たれる全体の光束量などについても検討しており、街路の条件に応じた低照度な街路照明を計画する上での知見の一つになるものと考えられる。
夜間街路を不安を感じずに歩行するためには、街路をある程度明るく照明することが必要である。しかしどの程度明るく照明すれば不安を感じなくなるかについて、明確な基準は示されていない。それは、不安感は明視性を確保することのみによって払拭されるものではなく、防犯性に関わる様々な要因と絡んでいるからである。例えば、高い壁で囲まれた閉鎖的で人の気配が感じられないような街路では高照度で照明しなければ不安を感じやすいし、下町の路地のような近くに人の気配が感じられる街路では低照度であっても不安は感じにくいであろう。適切な街路照明を考える場合、街路と周辺建物の関係によって照明方法や設定照度を変えていく必要がある。
関連発表論文
小林茂雄、槙究、乾正雄:住宅と街路の関係性を考慮した夜間街路照明の適性 自然監視性を取り入れた街路照明の低照度化に関する研究(1)、日本建築学会環境系論文集、No.568、pp.25-31、2003.6
下記は、窓明かりの有無や塀の高さなどが街路灯の明るさに与える影響について、1/50の縮尺照明模型を基に検討したものである。
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