ハッピーロード尾山台ライトアップ 2016.11.62017.2.6

 

 

 

 

 

 

光は人を笑顔にする

 

 

東京都市大最寄り「尾山台駅」に隣接する「ハッピーロード尾山台」を対象に

イベントを通じて街の方々と共に、街の未来を創造し、緊密な関係を築く事を目的とした光の演出を行った。

 

 

 

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ハッピーロード尾山台

 

東急大井町線の二子玉川〜大井町を22分で結び、大学最寄り駅の尾山台にある商店街。

尾山台駅から環状八号線まで約500mに約150店舗を擁する商店街がハッピーロード尾山台。

 

 

 

今回は商店街のシンボルであるヒマラヤ杉に、街の方々と共にライトアップを試みた。

 

街のキャッチコピーは 「石畳と街路樹の商店街」。

1989年に東京都の援助により、石畳のある街となり愛称もハッピーロード尾山台と生まれ変わる。

石畳となったことを記念し「尾山台フェスティバル」が開催され、今年で29回目となった。

現在動員数3〜4万人の世田谷区内屈指のイベントにまで成長を遂げた。

 

小林研究室では「第29回 尾山台フェスティバル」でワークショップを行い

街の方々と共にライトアップを盛り上げるイベントを企画した。

 

 

 

 

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昼の光

ワークショップ「夢のキラキラプレート」

 

商店街の要望により「子供参加型」の企画を取り入れたライトアップ。

2016101516日に開催された「尾山台フェスティバル」でライトアップに使用する装飾をワークショップで制作した。

 

当日はたくさんの子供たちや街の住民が参加し

光に反射するプレートに「夢」や「願い」を綴ってもらい、キラキラ輝く折り紙で雪の結晶を制作した。

制作された作品は期間中会場で展示し、ライトアップ時に飾り付ける。

この期間中で星形プレート492枚、雪の結晶95個が完成した。

 

作品の中には「パパママがこれからも仲良くいますように」「ママが元気になりますように」

といった周りの人に気遣う優しい子供たちの願いを書いた作品もあり

字の書けない子供が親と一緒に絵を描いた作品もあった。

 

更にライトアップ期間にワークショップで撮影したフォトプレートを飾り付け

参加者の様子や表情を光のステージに追加し

何度か通りかかる人をも飽きさせないよう工夫した。

 

夜間のライトアップはもちろん、昼間通りかかる人の目を引き

昼夜問わず楽しめる要素を盛込んだ結果、昼間でも光るプレートが多くの人々の興味や関心を引いた。

 

 

光の反射を利用した演出のため

太陽光や自然光の、光の反射や明暗を用い

光るプレートや雪の結晶を昼間でも際立たせ、人の目を引く昼の光の効果となった。

 

 

 

 

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夜の光

ライトアップ設置と点灯式

 

今回のライトアップは人間の本質や五感を揺さぶるオリジナリティー溢れる作品を提案し

光や反射によって昼夜問わず楽しめる工夫を施した。

街で見かけるクリスマスを連想させるライトアップに留まらず光が持つ魅力を利用し

「人と人とが街を創る」をテーマに、光の効果を最大限に利用した。

 

 

 

商店街の既存の照明と一体化するイルミをモチーフに

高所作業車を使い、杉を覆うようにイルミネーションライトを取り付け

中腹には光を反射するレインボーデコと、光が上から下に流れるスノーホール(白・紫・黄)を、渦を巻くよう取り付けた。

レインボーデコは日中の輝きの美しさのカギを握っているため、どの角度からでも綺麗に見えるよう配置し

スノーホールはレインボーデコの近くに取り付け、夜間はその光をレインボーデコが反射し輝きだす。

 

足元には3台のカラー投光器(大1・中2)を内側に向けて設置し、杉の先端まで光が届くよう取り付け

それを隠すように網を取り付け、ワークショップで制作した星形プレートと雪の結晶を飾り付けた。

風で飛ばされないよう地面に杭でしっかりと固定し、子供が中に入らないよう間隔を狭くした。

 

更にフォトプレートを飾り付け、長期間の展示でも飽きさせないよう工夫している。

 

 

 

2016年11月6日、最終確認の作業中にも関わらず多くの人が、足を止めてくださった。

あっという間に点灯式開始も時間となり、街のマスコットオッポンに登場し

100名を超す来場者と共にカウントダウンを行い、たくさんの夢の光が鮮やかに点灯した。

 

 

 

 

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夜の光

ライトアップ「夢を飾ろう 輝け!願いのヒカリ」

 

外側2台のカラー投光器は常にオレンジ色とし、中央は7分置きに赤→青→緑と変化するようプログラミングを施した。

遠くからでも目に留まり、近くに来て杉の内側を見たいと感じる「誘導する光」。

 

また、取り付けた網が宙に浮いて見えるよう釣り糸で吊るし

ワークショップで制作した光に反射する星形プレートと雪の結晶を取り付けた。

 

足元に投影された赤と緑の動くレーザーライトの光は、歩いている人でも自然と目に留まり、驚いてくれる。

幻想的な光の演出をからだ全体で楽しんでもらえるよう意図したのだ。

 

 

 

今回のライトアップは昨年までと比べて

「近くで見たい」「インパクトがある」「オリジナリティーがある」等といった意見が多く

個性の詰まったオリジナルなライトアップとなり

変化するビビットな明かりを、街の方々と一緒に制作し完成できた。

 

住民は子供と共につくりあげた演出を高く評価し、今後も継続することを期待してくださっている。

 

今回のライトアップの特徴のひとつは「夢や願いのプレート」だ。

「人と人とが街を創る」をテーマに、ライトアップに付加価値を付けることとなった。 

 

 

「光」で人を操り、無意識のうちに光の方向へ人を導く。

明暗にメリハリをつけ、赤緑青の印象の異なる色を順番に照らし

周囲とひと味違った対象物の存在感を醸し出して、通りすがる方々の感覚を刺激する。

 

「光」は場の空気も一瞬にして変える力を持ち

赤色で「活気ある空間」緑色で「くつろげる空間」青色で「幻想的な空間」を創造し、

その場にいる人々を「光」の不思議な力で魅了した。

 

 

今回の小林研究室の活動により

地域住民と学生とが太いパイプで繋ることができ、揺るぎない信頼関係を築けた。

今後もハッピーロード尾山台に興味関心を持つ人が増え、活気ある商店街の末永い発展と繁栄をはかって欲しい。

 

 

 

 

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