和倉温泉での照明実験
2008 8/25〜31
石川県能登半島の七尾湾に面する和倉温泉街のまちづくりの一環として、
街並みの光環境を提案する実験を行ないました。
この照明実験は、金沢工業大学の遠藤新研究室と、ぼんぼり光環境計画との協同プロジェクトです。
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渡月橋周辺に光を配置し、海面に映り込む光を増殖させました。
照明実験中は、既存の街路灯を消灯しています。
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商店街では、店舗内部のアクティビティを街路に対して開くような光を配置する
と共に、建物の形状が認識しやすいような場所や、歩行中に不安を感じる
ような暗がりに小さな光を配置していきました。
各店舗には、閉店後もシャッターを閉めず、店内の照明を最低限点灯してもらうようにしています。
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郵便局にも温かみを感じさせるようにしています。
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住宅街にも低輝度の光を低い位置に分散配置することによって、
暗いながらも温かみと安心感が感じられ、
夜のまち歩きが楽しくなるような光をつくっていきました。
商店街と住宅街の光のデザインを一致させ、
街全体に統一感がでるようにもしています。
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新聞にも掲載されました。
光量の小さな光を適切な位置に配置していくことで、和倉の街の魅力が
ゆるやかに引き出されることになりました。
この光の景観は、決して派手なものではありませんが、
街が元々持っている温かさや活力が時間を通して表れるものであり、
決して飽きることがない景観がつくり出せたものと考えています。
今回の照明実験の結果が、今後の街路灯の計画に活かされることになっています。
作業風景
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小林研究室